沖縄空手無想会(東広島)

新垣清最高師範によって再興された沖縄武道空手を広島で追及していく様子です。

ナイハンチ立ちは何故膝を張るのか?

腰を割るためです。

しかし、これは答えであって答えではありません。

最近ブログを書いていなかったので、無想会の身体操作について、自分なりに理解した範囲のことを言語化してみます。こんなご時世ですし、稽古もあまり出来てませんけどね。

さてさて、腰を割るとは?

まず腰の骨である骨盤について見てみます。

骨盤とは主に仙骨と左右の寛骨の三つの骨によって構成されています(尾骨もありますがここでは脇役なので取り上げません)。

この仙骨と寛骨との接合部を仙腸間接と言います。そしてこの仙腸間接は様々な靱帯によって繋がっており、直接的にこの間接を動かすための筋肉は存在せず、ほぼ可動性は持ちません。

しかし、下肢や体幹の筋肉の動きに伴って微妙に動かす事が出来ます。

実は大事なのはこのことで、仙腸間接を直接的に動かす筋肉が存在しないため、膝を張る事によって、つまり上述のように下肢の筋肉で、仙腸間接を動かしているです。

即ちこれが腰を割るという事なのです。

しかし、この膝を張る事によって仙腸間接を動かすというのは、あくまでも初期の段階での話で、仙腸間接を動かす、つまり腰を割る感覚を得る事が出来れば、さらに効率良く腰を割っていかなければならないと気付きます。

そして、稽古を積んでいくと、体幹の筋肉、すなわち腸骨筋や大腰筋を使って仙腸間接を動かす事が出来ると気付き、更には、そのことによって膝を張れることが可能になってきます。

つまり、初期の段階では、仙腸間接を意識的に動かした経験が無いため、膝を張る事によって腰を割る事を無理矢理体に覚え込ませますが、稽古を積む事によって徐々に、腸骨筋、大腰筋で仙腸間接を動かせるようになります。その時には、もはや膝を張る事で腰を割るという行為は効率が悪いと気付き、腰を割る事で膝を張るようになっていくのです。

短くまとめると、初期段階では膝を張らなければ腰は割れませんが、慣れてきた者にとっては、腰が割れてないと膝が張れないという感覚に変わって行くべきものだと考えています。

では、なぜ腰を割るのか?、というのは、気が向けばまた書きます・・・、知らんけど。