前腕部の骨には尺骨と橈骨が存在します。この2つの骨、上腕骨に直接繋がっているのは尺骨のみで、橈骨は繋がっていません。橈骨は輪状靱帯によって尺骨に繋がっています。
ですから、背中で作ったエネルギーは尺骨に伝わっていき、表面に出る時は小指球の部位に出てきます(師範曰く手の踵)。拳にすると尺骨の直線上にある薬指、小指の拳に直接的に伝わっていきます。
しかし、このままではまだエネルギーが使い切れていません。
ここで、橈骨と尺骨を車に例えます。尺骨を車の車体、橈骨を運転手、輪状靱帯をシートベルト、更に広背筋をエンジンとしましょう。
広背筋は車体である尺骨は動かすことは出来ますが、運転手である橈骨については、直接は動かすことは出来ません。実際輪状靱帯が外れると手を動かすことが出来なくなります。ですからしっかりと輪状靱帯というシートベルトで車体たる尺骨に固定して始めて尺骨はスムーズな移動が可能となります。
そして、急激に広背筋のエンジンをかけ、車体の尺骨を動かします。これだけでかなりのスピードが出ますが、更にスピードを上げます。尺骨側の小指で急ブレーキをかけ、尺骨を急停車させます。すると車体からは独立している運転手、橈骨がシートベルトにつながれながも、急激に飛び出してしまいます。ここまででかなりのスピードが加速されていますが、最後にこのスピードをコントロールして一点に集約させるため、親指を締め、重量落下させると重さも加わって目標物にぶつかるということになります。これも例え話で言いますと、運転手が身体を固めてフロントガラスにぶつかっていく時上手く前頭骨の一番硬いところをコントロールして当てていくと言えると思います(最後はちょっと無理があるかな?)
以上、手の内及び突きのエネルギーの変換を分かりやすくなるよう具体的に例えてみました。
(例え話ってだいたい分かりにくくなるんだよなあ…)
以上、文責は筆者にありますが、間違い勘違いがあっても一切責任を取りません。