2月18日に無想会沖縄同好会副代表T氏が私の道場に稽古に来てくれた。
色々な稽古をしたが、五十四歩の稽古をしている時、Tさんが「五十四歩の投げはどうやって、相手を腰に乗せてなげるのか?」との質問があがった。
私は「腰には乗せないですよ、相手を崩して崩れたところに内股をかけるだけですよ、突き詰めればナイハンチの膝蹴りと同じはずです。」と回答し実演したところ、あることに気付きました。
現在の近代空手で行われている五十四歩は大きく分けて2つの系統があります。
喜屋武系とそれ以外です。
これらは何が違うのかというと、喜屋武系五十四歩は脚を高く上げる動作があるのに対して、それ以外は脚を高く上げることはありません。それ故に喜屋武系の型は華手(ハナディー)と呼ばれたこともあるそうです。(無想会ではこの脚を上げる動作は内股での投げと解釈しています。以下の考察は五十四歩に投げがあるとの前提での考察です)
この脚を上げる、上げないの違いは見た目には大きな違いのように映りますが、その実はたいした違いは無いのではないか?つまり、脚を上げるという行為は枝葉の現象に過ぎないということです。
実際に大事なのは相手の崩しであり、五十四歩の投げの時は相手の首を折りながら崩し、後方から前方に相手を投げることである、と。この時タイミング良く内股が決まるようであれば、内股で脚が上がったのが喜屋武系の五十四歩であり、その必要無く相手が後方から前方に崩すことが出来、相手の移動に合わせてそのまま脚が一歩出たのが喜屋武系以外の五十四歩なのではないかということです。
こうして一つ一つ技を突き詰めていけばどの流派の型も大した違いは無いのかもしれません。
知らんけど。