「身体教育の思想」という本を読みました。
そこで興味のある記述があったので、私なりの解釈も入れつつ紹介。
明治以前は現在でいう武道も美術も音楽も藝術というカテゴリーであったが、近代化によって、美術と武芸が分けられ、藝術の分野から武道がはじかれた。
藝術と武道は全く相反するもののように捉えられがちだが、実はそれは西洋化された近代日本の中だけでの考えに過ぎなかった。
そしてそれを決定的にしたのが、嘉納治五郎であり、伝統を身に纏わせながら、日本的な思想から(意識的か無意識的か)乖離させてしまっていた。
(文章は私が感想的にまとめたものなので、著者の文章ではありません)
江戸時代以前と以降とで、近代化の波の中で空手の身体操作が機械力学的なものとして改変されてしまったというのが、無想会の主張ではあるが、思考的、思想的なものでも同じような状況にあったと考えられます。
もう少し武術に対して先入観を取り払う必要がありそうです。